この二人の作品をぜひ見ておきたいとの思いで、高松まで行ってきました。両方とも写真撮影は禁止なので、パンフレットからで失礼します。
高松市牟礼町にあるイサム・ノグチ庭園美術館です.写真は、晩年制作していた石彫がおかれている、「マル」とよんでいたアトリエです。
この写真は外からの撮影ですが、内側から眺めると、2メートル位まで石を積み上げた壁に囲まれた空間です。枯山水のように、仕切りながら向こうの風景も見え、白い地面に彫刻が絶妙な位置に配置された、なんともいえない空間です。
わらの入った土壁の蔵の質感に対して、磨いた黒い石の作品が印象的な展示蔵。提灯から発想した照明が似合う住居。全体が作品である裏山の庭。
往復はがきで申し込む面倒さも、この体験を味わうことができるなら・・・一時間の説明がつきます。ジョージ・ナカシマ記念館。桜製作所(唯一ナカシマデザインの家具を作ることができる会社)内にあります。
ジョージ・ナカシマは米国籍の日系二世。はじめ建築家として、そしてすべてを自身で統合できる家具作りの道へと進みます。
ペンシルヴァ二ア州ニューポープ未開の土地を切り開き、工房を建て、そこで木目の美しい無垢材を使って、木の特性を生かした、シンプルで、知的なデザインの家具を作っていきます。木の外側の皮の部分を生かしたテーブルやイスなど、それは日本にもアメリカにもないものでした。
記念館には、雑誌でしか見たことのないナカシマの作品が並んでいます。
建築学を学んでいたからでしょうか、それがおかれた空間がかっこよく、素敵になります。力学的な構造計算もし、椅子の足など家具職人では考えられない造形をつくり出しているのです。この製作所を見ることを切望していた夫は、ナカシマの思いが詰まった家具たちにかこまれ、感激し時間を忘れるほどでした。
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