先日、久しぶりに、友人と韮山の願成就院を訊ねました。
運慶の仏像が5体もあり、お気に入りの場所です。
今年国宝になったので、ガラスケースに入ってしまうのかと、、心配していました。
北条政子の父北條時政が、源頼朝の奥州藤原討伐の戦勝を祈願して建立した寺で、北条氏のお寺です。
この地はどんな様子だったのだろうと遠い昔に思いを馳せてしまいます。
伊豆の国市ホームページ www.city.izunokuni.shizuoka.jp
若い運慶が北条時政に頼まれて作った
「阿弥陀如来像」
「毘沙門天像」
「不動明王像」
「矜羯羅童子」(私はこの二つの童子が大好き!)
「制吒迦童子」
二つの童子は国立博物館に展示されていましたが、帰ってきました。
良い彫刻というものは、中からの力というものを感じることができるのですが、まさしくこの像たちは、「わき上がるような中からの力」を感じます。それなのに、衣紋、指先など美しく、「優美さ」さえ感じます。そして若い「さわやかさ」も感じます。
「運慶は、武士が祈りを捧げたくなるような仏像を造ろうと思った」
との和尚様の言葉に、納得しました。
「文部省の方からは、ガラスケースにと言われているのですが、お参りされる皆さんにしっかり仏像を見ていただきたい」
作品保護のためか暗い照明がおおいのですが、
「免振装置をつけたときに、照明をLEDに替えたので、熱くならないから明るく」
「通路も、危ないから、と言われるんだけど、近くで拝んでいただきたい」
と和尚様は、おっしゃってました。
仏像の前に通路があり、本当に近くで、指先までみることができます。
「このすばらしい仏像たちを、よく見ていただきたい」
和尚様の心意気を感じます。
その気持ちをしっかりと受け止めて、見る側も気持ちを込めて仏像と対面したいです。